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粉ものの日

目次

1.

大田原地区在住のヨコヤマです。

3月に入り、冬の寒さが戻ってきたようで、本格的な春はもうちょっと先かなと、却ってほっとしています。

 

そんな中でも日々は進み、子どもたちにとって節目の月を迎えました。
この春は、長女と次女が、それぞれ中学校と小学校を卒業します。


これまでの学校生活や新しい日々を思って、親としてもなんか感慨深いような、いや、そうでもないか?という感じで、ちょっと浮ついた日々です。

2.

さて、話はかわって、暮れに仕込んだ野沢菜漬けですが、冬のあいだ食べつづけて、残りも少なくなりました。

だいぶこなれた味になり、酸味も出てきたので、これを具にして「おやき」を作ってみることにしました。

地区のお料理上手のおばあちゃんに電話して、作り方を聞いてみます。

 

ーーもしもし、ヨコヤマです。
「はいはい」


ーーごぶさたしてます。

「きょうはどうしたの」

 

ーーあの、お葉漬け(野沢菜漬け)が酸っぱくなってきたんで、炒りつけておやきを作ってみようと思って。

「うん」

 

ーー前に、作り方の話をされてたから、教えてもらいたいんです。

「ああ、はいはい。どれくらい作るの?」

 

ーーそうだな…

「それじゃ、お粉500グラムあれば10個くらい作れるから」

 

ーーあ、いいですね。

「そこにお水は7割くらい」

 

ーー350ccってことですね。

「そのくらいで加減を見てみて。すこしぬるま湯のほうがいいね」

 

ーーそれで、しばらく寝かすんですよね。

「お粉は何を使うの?」

 

ーーうちでとれた小麦粉です。

「地粉ならそんなに寝かさなくてもいいけど。まあでも30分くらいかな」

 

ーーお葉漬けは塩抜きしたほうがいいですか。

「わたしは塩抜きなんかしたことないよ。ちょっとしょっぱいけどね」

 

ーーへえ。

「あと少しお味噌を入れるとおいしいよ」

 

ーーあ、それはおいしそうですね。

「ちょっとしょっぱいけどね(笑)」

 

ーーじゃ、ちょっと作ってみます。

「はいはい」

 

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ということで、さっそく生地を作り、野沢菜をごま油で炒めていきます。

 

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くっつかないように手を濡らしながら具を包み、今日はフライパンで油焼きにしました。

 

writer_yokoyama2026.03_03

 

夏にこしらえた茄子のおやきは、みょうがの葉でくるんで蒸かして作りました。

長野県内にも、地域によっては、囲炉裏の灰に入れて埋み火の熱で焼いたり、油で揚げたりするもの、生地にそば粉やふくらし粉を入れるものなどさまざまな「おやき」があります。

 

writer_yokoyama2026.03_04

 

今日のおやきは皮の色も玄く、歯ごたえもあって素朴な味わいでした。

妻や子どもは「もうちょっと甘みがあってもいいんじゃない?」などと言いながら、大きなおやきをぺろりと平らげてくれて、作り手としてはうれしい限り。

3.

それから今月はホワイトデーということで、わが家の数少ない男子である長男とわたしとが、ドーナツをたくさん揚げて女性陣にふるまう習わしです。

厨房に慣れていない二人ですが、5年生の長男が張り切ってレシピを調べ、生地を作ってくれます。

 

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「お砂糖はどうする?」

ーーちょっと甘さ控えめにして、砂糖減らしてみよう。

「バター80グラムだって」

ーーそりゃ(予算的に)無理だ。オリーブオイルで代用しよう!

 

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長男が型抜きまでやってくれるので、わたしは専ら揚げ担当。

ちょっと焦げてしまったり、形がいびつだったりしますが、揚げたてのドーナツはさくさく香ばしくて、こちらもみんなでたらふく食べました。

そういえば、先月チョコレートもらったっけ…?

 

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要領のよい次女はいつのまにかココアとアーモンドのクッキーを焼いています。

お店で売っているお菓子ももちろん大好きな子どもたち(と妻)ですが、こうやって作ったおやつもおいしいようで、いつもなにか用意されているお茶の時間なのでした。

4.

今回の「粉もの」は、昨年わが家の圃場でとれた小麦粉で作りました。
「グルテンフリー」についてはよく知りませんが、うちでは天ぷらから餃子、手打ちパスタ、パンに至るまで、みんなこの小麦粉を使って作ります。

 

ここ大田原は山あいの地域としては水田が多く、昔はお米のとれる場所として栄えた土地でした。
それでも狭隘な農地を最大限に活用して、麦や蕎麦をはじめとした雑穀を作り、粉ものを食べつなぐ暮らしが続いてきました。

 

さらに遠く見渡せば、それは古くアジアから中東に至る交易の歴史がもたらしたものだったのだとと思います。

 

いま、粉ものでいっぱいになったお腹を抱えながら、古い時代の生活や、今の中東に暮らす人たちの日々を思わずにはいられない午後でした 

 

 

この記事を書いた人:移住者ライター ヨコヤマタケオ

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