千曲市ライター紀行5 ~夏祭りに響く木遣りの鼓動~
目次
ブログ記事をご覧の皆様、こんにちは。ロバートショウです。
今回は、7月19日・20日に開催される「戸倉上山田温泉夏祭り」と、私が所属する「木遣り保存会」についてご紹介します。
温泉夏祭りの始まり
暮れなずむ信州の空に太鼓の音が響き渡ります。賑わう中央通りには提灯の灯りと無数の屋台が並び、焼きそばやお好み焼きの香りが漂う中、地元住民と観光客が行き交う光景が広がります。
これが「戸倉上山田温泉夏祭り」の始まりです。
男たち、女たちがぶつかり合う神輿、迫力の獅子舞、温泉街に響く冠着太鼓、民謡流し、木遣り、花火、屋台グルメ、そして地元住民と観光客のふれあい。まさに祭りの醍醐味です。
木遣り保存会との運命的な出会い
元々18歳まで暮らしたこの地で、夏祭りは年に一度の大イベントとして観客席から楽しんでいました。
それから約40年後、移住者としてこの地に戻った際、古い友人から「木遣りをやってみないか」と誘われます。
木遣りは江戸時代に職人たちが力を合わせる際の作業唄がルーツ。温泉夏祭りでは神輿巡業や祭りの開始を告げる重要な場面で歌われます。
私はボーカリストとしてロックを中心に歌っていますが、木遣りの発声は根本から異なるため一瞬躊躇しました。それでも友人の熱い説得により、木遣り保存会に所属することを決意しました。
魂を揺らす地鳴りの歌声
レッスンで間近に木遣りを聞いたとき、私は驚きと感動に包まれました。老若男女の声が揃い、まるで地鳴りのように響き渡る響きは、聞く者の心をぐっとつかみ、音階では測れない魂の揺らぎを生み出します。
「声が街を一つにする」―― 決して大袈裟な表現ではありません。
伝統の木遣りが一斉に歌い上げられる瞬間、地域の歴史と人々の思いが重なり合い、脈々と息づく文化の重みを実感します。
さて、今年もその日が刻々と近づいています。
戸倉上山田温泉夏祭りには「地域の力」が詰まっています。昨年参加し、祭りを通じて生まれ育ったこの地に帰ってきて良かったと感じました。
ブログ記事をご覧の皆様、そして移住者の皆様、まだこの温泉夏祭りを体感されたことのない方は、ぜひ肌でその空気を感じてみてください。きっと、この地で暮らす意味がより深く心に芽生えるはずです。
ライブ活動のいでたち(私自身)
移住後の孤独や不安も、こうした地域行事が自然と溶かしてくれる
── そんな場所が、戸倉上山田温泉なのです。(続く…)
この記事を書いた人:移住者ライター ロバートショウ
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